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コラム

ZINE「まばら本2025」販売開始!

リニューアルした最新刊が完成。

こんにちは。スタッフの小林麻衣です。
弊社にて、2021年から年1ペースで発行しているZINE(ジン=自主制作冊子)まばら本。5号目となる今号から、判型もデザインも一新します。ということで、最新号が完成しました。

まばら本5号の表紙
まばら本2025。判型はこれまでのA5版からB5版に大きく様変わり。装丁もご覧の通り。

昨年発行したまばら本4号についてはこちら 「まばら本」4号発売中。そこに込めた思いとは?

さて、今号まばら本2025の内容は、これまでのようなエッセイ寄せ集め自由型ではなく、ひとつの特集テーマに沿って一冊を編むスタイルとなっています。

今回の編集にあたって皆であらためて話し合ったのは、複数人が集まって一冊をつくることの意義。わざわざ通常業務の合間を縫って、しかも会社という組織で、会社名を冠して発行するということについて、皆で考えました。

毎号、一冊一冊手製本しています。

そもそもまばら本プロジェクトが始まった当初は、2021年。世はコロナ禍真っ只中でした。リモートワーク全盛期、新しい日常の中、皆ばらばらの場所で、それぞれの仕事を黙々とこなす日々。そんな中で両隣を見渡せば、似たもの同士…はほぼおらず、みんな趣味も嗜好も年齢もばらばら、まさに十人十色なメンツが揃う社内。だが不思議とまとまりがあり、似てるけどどこか違う、だけど同じ匂い〜を感じるところもある。社内は社会の縮図(なのか!?)だとしたら、一人ひとりが多様であることを受け入れ、むしろ面白がり、愛でていこうじゃないか(まさにZINEの真骨頂である偏愛スピリッツ)…そんな気持ちを共有しあい、始めた「ZINE作り」だったような気がしています。

1〜4号のまばら本書影
1〜4号まではご覧の装丁。編集メンバー10名が各自好きなことを思うがままに綴る雑文集。(これはこれで好評だった…!)

ちなみに「まばら本」の名は、弊社ワールドリー・デザインの社屋名「ma.ba.lab」(まばらぼ)から拝借しています。それから弊社がある射水市内川の町並みを思うとき、代表の明石が常々言っていること…空き家が増え、人口も激減してはいるものの、疎らであるからこそ見えてくるもの、浮き彫りになることがあるよねという発想の転換からも来ています。

まばら本の中ページ
こういうことです。

そんな数々の思いをそのままコンセプトに詰め込んだのが、「まばら本」なのであります。

ようやく最新刊のハナシ。

さて、5号目となる今号、思いの詰まったコンセプトはそのままに、自主制作冊子だからこそできること、何者でもない市井の人である私達だからこそ言えることを考え、皆でひとつのテーマについて誌面を通して掘り下げるという挑戦をしてみたわけです。

そんな今号のテーマは「休むって?セルフケアって?」

これをテーマに、編集メンバーそれぞれの思いと考察、リアルなお喋りなどを収録しました。

そもそもなぜこのテーマに?

元々は、編集メンバーの中の一人が言い放った「次号のまばら本のテーマ、『働き方』はどうですかね?」という提案が起点でした。そしてそれを聞いた他のメンバーの「働き方…より『休み方』のほうがイマっぽいのでは?休み方を考えるときに自然に働き方についても考えるし」という一言から、それイイね!となったのでした。そうして全体編集会議を行い、さまざまな意見を交わしながら、現在の内容が出来上がっていきました。

働き方の自由があるなら、休み方の自由もあっていい


これは社内アンケート内で出た、編集メンバーからの一言。

そりゃまぁ普通にそうだよね、と流しそうなところですが、(※ここからはメンバー間で交わされた会話の一部をかいつまんで書き連ねます)
いやでもまてよ、働き方については散々いろんな場で議論が交わされ、世の中的にも多様になってきたところだが、「休み方」について考える機会ってこれまであったっけ?
…とはいえ休み方なんて人それぞれ、それこそプライベートなことだし、干渉し合うところではないよね。
…それはそうなのだが個人個人の休み方って、嫌でも「働き方」と直結するものだよね。そして働くって、経済活動としての仕事だけではなく、家族のためのしごと、地域のためのしごと、色んなものが含まれるよね。それらと対となっている「休み」は、時を共にしている者同士「プライベートなものだからタブー」と切り離せるものでもないのでは?
そして仕事・遊び・休み、それぞれに分けて考えている人もいれば、遊ぶこと自体が休息に繋がるという人もいる。「休み」の内容を考えても、肉体を休ませるor精神を休ませる、それぞれで意味合いが異なるし…。

と、そんなこんなで「これ、意外と世の中の大人の多くが関心があるテーマなのでは」という結論に至ったのでした。

収録コンテンツはこちら!

まばら本5号の目次ページ

今回は特別インタビューとして、産婦人科医で県議会議員でもある種部恭子先生に、医学的・社会的な視点から、女性にとっての休息とセルフケアについて取材させていただきました(ありがとうございました!!)。本誌全体に深みと専門性が加わり、読み応えある一冊に仕上がっているかと思います。

さらには、毎号反響の大きい、代表・明石あおいによる毒舌(?)エッセイ「既視感まちづくり論」や、恒例・編集部員の赤裸々アンケート、さらにテーマにまつわる寄稿などなど…一読の価値アリです。

発行部数は、限定150部
多くの商業出版物が数万部単位で発行されている中、そして自主制作出版物でも数百、数千部発行するパターンもある中での、あえての少部数発行です。渾身の文章群、本当に読みたい人に届いてくれたら!というスタンスで発刊いたします。

最後にデザインのハナシ。

まばら本5号の中ページの一部
まばら本5号の中ページの一部

今回は全ページリソグラフ印刷を敢行。弊社デザイナー陣による「読みもの」としてのリソグラフ表現を楽しんでいただけるかと思います。そして印刷事業部ふたてま舎にて3日間にわたって印刷。リソグラフ印刷好き、紙モノ好きにもきっとグッとくる一冊に仕上がっていると思います…!

まばら本5号の表紙
デザイナー田村による表紙デザイン。緑色の表紙部分は木、幹、軸、脈、しなやかさ、たおやかさを。黄色のカバー部分では「休息」を感じる木漏れ日、差し込む光を表現

少部数なので早いもの勝ち?気になった方はぜひお求めいただけると幸いです。(小林)

「まばら本 2025」リニューアル創刊!
 5月17日(土)Release
 ※本文44ページ・B5サイズ変形判・価格1,500円

まずは本のイベント「BOOKDAYとやま」に出店!
 日時|2025年5月17日(土)10:00〜18:00
 場所|富山駅南北自由通路
 ※翌5月18日(日)もBOOKDAYとやまは開催していますが、
 「ワールドリー・デザイン&ふたてま舎」の出店は1日目(5/17)のみです。
  詳しくは BOOK DAYとやま 公式サイト